あちらにいる鬼

井上荒野著です。

面白かったというのが、正しいのか分からないけど、面白かった。

私は読んでいて、不思議な印象を受けた。

この物語、井上荒野さんの親のことのようなんです。

かなり平たく言うと、お父様をめぐる三角関係で、お母様と不倫相手のお話し。

確かに、お父様を通して色恋あるんですが、泥沼とかじゃないんですよ。

この女性二人の関係が、本当に不思議で。

三角関係と申し上げましたが、お父さまはこのお二方方以外の女性とも火遊びなさっています。

でも、この二人の女性とは違う。

二人に関して言うと、泥沼とかそういうレベルじゃない。

かと言って、クリーンで崇高かと言われたら、それもなんとなく違う。

私の想像ですが、お二方とも自分は堕落していたと感じていたのではないだろうか。

だから、無邪気に人を傷付ける鬼のようなお父様を好きになったのではなかろうか。

長い間、お父様と付き合って、きっと同士のような気持ちもお有りだったのだろう。

お父様の身勝手さも、時折見せる優しさも、悲しいくらいに気持ちが分かってしまうくらい同士だったのだろう。

だから、二人は距離を取りながらも、通じ合うものがあったのだろうなと思いました。

いや、しかし、読み始めは、なんて男だ!と思ってたけど、不思議な魅力あるんかな。

私にはそこまでの境地に行けませんでした、ごめんなさい。

失恋

女友達が振られた。

泣いていた。

その様子を見ていて、自分のことを思い出す。

長く片想いをしていた相手に振られた。

もちろん泣いた。

一週間くらい泣いた。

よそのカップルを見ても、さすがに怒ることはなかったが、無気力になっていた。

皆が幸せそうに見えたし、この片想いの時間なんだったんだ、無駄だったんじゃないかとすら思った。

振られた時は新しい恋にいくといいよと言われたが、この状態で新しい恋とか、危険すぎるっしょと思った。

だから、傷の甜め合いとか、その場限りというのはなかったが、ただただ好きな人が自分のことを受け入れてくれなかった事実が悲しかった。

一週間経つと、悲劇のヒロインになるのに飽きたらしい。

少し元気になる。

振られたという事実を受け入れられる気持ちと好きな人に受け入れられなかったショックが半々くらいになる。

そして、段々過去の思い出になっていく。

さて、女友達。

私は一切相談されなかったので、好きな人がいて、さらに振られていたということに驚いていた。

きっと本当に好きだったんだろう。

すごく気持ち分かる、また素敵な出会いあるよ、月並みなことしか言えないけど、と言ったら、月並みって何よと言われて、私も分からんと言って、二人で大笑いしました。

人との出会い

色んな人に出会ったなあと、まだ折り返し地点にも至ってないかもしれないけども、振り返ってみる。

男性にも女性にもお世話になったなあ。

年上の方々にも、年下の子たちにも。

この年齢まで生きてこられたのは、皆さんのご指導と支えのおかげである、ありがとう!

………死なねえよ。

まだ寿命は来てないであろうから死なねえよ…。

というか、このタイミングで感謝述べると、もしかして…?ってなるわなあ…。

違いますがな。

色んな人に支えられてきて、今度はお返ししなきゃと思うのですが、これがいかんせん難しい。

仇で返してるんじゃないかと、悩みますよねえ…。

私、真面目なんだなァ。

ここでも登場した美人の女友達には特に迷惑掛けてしまった。

私の唯一の長い付き合いの女友達なのだが、私の面倒くさい性格に付き合ってくれて、本当にありがたい存在である。

私、結婚したこともない上に、男でもないんですが、女房に迷惑掛けてしまった旦那の気分ですよね。

それくらい振り回してしまった。

人との出会いで私も沢山成長させてもらいました。

これからもまた色んな人に出会うだろうし、別れもあるだろうし。

出不精で人とコミュニケーションを取るのがものすごく苦手だけども、どんな出会いがあるのかな。

ドライブ

なんとなく助手席乗って、窓ガラスに映る自分を見る。

外は秋の日差しで、田んぼにはお米がたわわに実っている。

景色が黄金色してる。

農作物が出来ることを、秋祭りで祝うのだろうか。

冬に入ると、雪が降ってくる曇り空。

車の中は暖房が掛かっているけど、外が寒そうなのはよく分かる。

だって、フロントガラスが曇るから。

夜の雪がフロントガラスに当たって、ワープしてるみたい。

他の車の音も心無しか小さくなってる。

タイムマシーンの様にワープする。

春は桜の下を車で走る。

花霞で少し目が眩む。

青空と桜のコントラストが美しい。

昔、高校で習った和歌を思い出す。

その時代からも爽やかな色彩を感じるセンスあったんだ。

夏がやってくる。

ドライブといえば、夏の海岸線でしょう。

海が見えたらテンション上がるの、何でだろう。

日差しが強くて眩しいけど、それもまた夏の思い出。

夏の曲が心のなかで浮かんでは消えを繰り返す。

夏、サイコー!

ドライブ楽しいですよね。

私は専ら助手席専門。

音楽を聴きながら、遠い記憶を思い出す。

そして、春夏秋冬の思い出が音楽と相まって、ドライブの時に、懐かしさでむせるほど思い出す。

私がドライブの時に、黄昏れているのは、遠い記憶を思い出してるからです。

イライラ

すぐにイライラしてしまうアタクシです。

色々理由は挙げられるのですが、イライラの上位に入ってくるのは、

『自分のペースを乱される』

これに尽きます。

私は午前中にやるルーティンがあるのですが、一つでも出来なかったりすると、イライラしてきます。

だからといって、ルーティンに対して、集中力を持って出来ているかと言えば、疑問でもあるのですがね。

さて、若い頃はルーティンが出来ないことでイライラしていましたが、最近では少し考え方を改めるようになった、かな?と思います。

出来ないことがサボりで悪、みたいな考え方が少し変わってきたように思います。

どんな風に変わったかと問われると、次の日の忙しさに合わす、ことでしょうか。

次の日が忙しいのなら、今日はゆっくり目で行こうかな、何なら止めてしまえと思うようになったら、少し気持ちにゆとりが。

あとは、やろうとしていることに関して横槍が何度も入るようなら、無理してやらないようにしようと思えたり。

まあ、サボれとは言ってないけど、休みも必要であるよなあと。

しかしながら、イライラはなかなかなくならないですよね。

私の課題でもあります。

イレギュラーなことが起こるとイライラしてしまう。

決まり通りいかないと心配で、まだまだ修行が足りませんわ。

頑張ります、押忍!

ユーモア

高校生の頃、同級生に真面目だねとよく言われた。

国会中継観てそうとか…。

ん?ん?どういうことかね?と訊ねてみたところ、バラエティ番組を観なさそうということらしい。

大きな声で言う。

私、真面目に見えるらしいよおおおおおお!

と言うと、微かに笑い声が入る気が…。

何故よ…。

それはさておき、私はそんな真面目なイメージを覆したく、逆に利用して、ユーモアを取っているかもしれません。

真顔で、私、すぐに顔に出るの♡、シャイで恥ずかしがり屋なの♡と、わざとボケたりします。

あははと笑われることは少なく、ぷっと吹き出される方が多いかな。

私としては、大声で笑ってもらうより、吹き出す笑いのが好きかな。

そっちのが素を見られて、親近感が湧くかなあ。

あ、この人、私と似たような笑い方だ、みたいな。

友達になれそうだなと思う訳です。

皆さんには私に真面目なイメージがないと思うけど、何故同級生らは私のことを真面目だと思ったのか。

ふざけてるんだけどな。

その反面、お茶で酔ってるの?と言われる程、だーだーなアタクシ。

それが魅力だって言ってー!

電車

なんとなく電車に乗って人間観察するのが好きだったりする。

私も若いのか、やはりカップルに目がいくんすよね。

すごく好感の持てるカップルがいた。

男の人がイケメンで、始めは一人で乗っていた。

私は男の子の様子をチラチラ見ていて、いつものように彼は何の予定で電車に乗っているんだろうと思っていた。

後から電車に乗ってきた彼女とおぼしき女性。

カップルだったか、と少し落胆するとともに、へえ、感じのいい子を恋人にしたんだなあと私はその男の子の株を心のなかで上げる。

途中、子連れの親子が乗ってきて、その二人が席を譲る。

私のなかで高感度爆上がりで、ファンクラブあったら入っとるわ!とか思う。

嫌味なく爽やかすぎるやろー!

二人ともゴールインするといいな。

ところで、電車のなかでは、たまに個性的なメンツにも会います。

座っていたら、おばあさんが私の前に座った。

おもむろに横を向き、何故か掛けているサングラスを気にする。

何だろうと思っていたら、今度はサングラスを上下に動かす。

よく見たら、サングラスにブランドロゴが。

あ、自慢したかったんだと分かった瞬間、隣りに座っていたサラリーマンが、あははと笑った。

私と同じことに気付いたのか、別のことで笑ったのか。

恐らくだけど、同じところで笑ったと思う。

気持ち分かるよ、サラリーマンさん。

そして、おばあさん、ごめん。