角田光代著です。
私、最近思ったのですが、旅行苦手かもしれない。
なぜそう思ったかというと、家族が旅行の準備をしている時、どよんと落ち込む。
家族が旅行で家にいなくなるからではなく、準備を見ているだけで面倒だなと思う。
でもって、自分が旅行の準備をやらねばならんとなると、より一層落ち込む。
言葉では言い表せないほど、嫌だと思う。
旅行先はそれなりに楽しむけど、どこか浮いている自分もいて、旅行に向いてないなと思う。
そんな時に出会ったこの本。
旅のエッセイなのですが、面白かった。
いわゆる星付きのホテルでバカンスとかそんなのほぼない。
地道に歩き、目的地まで乗合バスに乗り、なんなら現地の人と仲良くなって色んなところに案内してもらうといった感じ。
旅行が苦手な私は読んでると暗くなるのではと思ったが、そんなことはなかった。
そんなふうに思うよりも、やはり日本と勝手が違うんだなあと思ったし、なんならうっすらノスタルジーまで感じる。
ほんの少しだけど本の中で前世の話が出てきた。
自分の前世がきっとこの国の人だったから、この国に行くと元気がでるのかも、と。
もしかして、私が旅行を面倒くさいと思うのは、前世で旅に出ていたのかも。
旅に出過ぎて、もういいわ!ってなってたのかも。
旅のエッセイを見て懐かしさを覚えたのはその証拠かもしれない。