古川日出男著です。
面白かったです。
能楽師、犬王と、盲人の琵琶奏者、魚名のお話し。
私は演技の上手い人って、芸能の神様が憑いてると思っているんですが、犬王も憑いていたのではないだろうかと勝手に思っています。
犬王の父は、能楽のある座の棟梁で、犬王は見た目も異形で呪われた子とされているんです。
そんな犬王に、両親は愛情を持っていません。
何故犬王は異形の子になったかは、物語の中盤に出てくるのですが、私、このくだり読んでて、マンガのどろろを思い出しました。
犬王の物語を参考になさったのではなかろうか。
しかしながら、なんかやっぱ演劇って神がかってるんですね。
お面って何かを演じる時に使いますが、憑依するんですかね。
昔、とある番組で、俳優さんには巫女タイプが多いと言われてましたが、なるほど、だから、舞台中、その人物になれるし、観客も引き込まれるんですね、憑依してるから。
犬王は実在した人物らしい。
文字だけ追ってる私ですら気になる存在だから、当時の人気はすごかったんだろうなあ…。
しかし、演技論とか全く勉強したことないのに、熱く語るアタクシ。
でも、魅了されますよねえ…。